CDCは例年、米国のインフルエンザによる死亡者数は最低でも1万2,000人と予測しているが、2017/18年のシーズンには4500万人が感染し6万1,000人が死亡している。 

 Camins氏によると、インフルエンザウイルスは変異しやすく、抗原性が変化して、人間の免疫力では対抗しきれない新しい型が出現することがある。そうなると事態はさらに悪化するという。例えば、2009年には、新型インフルエンザウイルス(H1N1)が出現し感染が拡大。同年にこの新しいウイルスによって死亡した人は15万1,700~57万5,400人と推定されている。 

 インフルエンザウイルスは常に変異を繰り返し、感染力を高めているため、公衆衛生当局もそれを先読みして対策を講じなくてはならない。一方、コロナウイルスにもさまざまな種類があるが、致死性が高いのは、そのうちのほんの一部だという。Taege氏は「ほとんどのコロナウイルスの型は、風邪の原因となるウイルスとそう変わらない。今回のように、健康に甚大な影響を及ぼすコロナウイルスが現れたのは、重症急性呼吸器症候群(SARS)と中東呼吸器症候群(MERS)に続いて3回目となる」と説明している。 

 ただ、Taege氏は、今回問題となっているコロナウイルスの致死性については、一貫したデータが得られておらず、結論づける段階にはないと強調。「インフルエンザウイルスとコロナウイルスを直接比較するには、十分なデータが揃っていない」と話している。 

 また、TaegeとCaminsの両氏は、インフルエンザの流行シーズンは5月頃まで続くことも多く、「インフルエンザワクチンは今から接種しても遅すぎることはない」と助言している。