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ダニ媒介性脳炎について

ダニ媒介性脳炎の発生状況
中央ヨーロッパからロシア、極東に広く分布する(特にバルチック諸国、チェコスロバキア、ハンガリー、ロシア)。北海道にも存在しているらしいです。
オーストリアの「ウイーンの森」も汚染地域。有名なドイツ・バイエルン州も患者発生の多い所です。

ダニ媒介性脳炎ワクチン接種をお勧めする方
動物(喫歯類、鹿、羊)の血液を吸ったダニを介して感染する。多くは、落葉樹林帯に棲むネズミにつくダニのウイルスによる感染症。
日本脳炎ウイルスの仲間。

ダニ媒介性脳炎の感染原因と症状
【感染】
吸血性マダニによって媒介される感染症で、流行期は春から秋。高度800m~1000m以下の落葉樹林帯地域。

【症状】
最初は夏風邪(インフルエンザ)様症状で始まり、いったん無症状の時期があり、次いで頭痛、意識障害、感覚障害などの神経症状がでてきます。もちろん感染しても無症状で経過することもありますが、発症者の死亡率は1-2%と比較的高く、また脳炎や髄膜炎による神経障害、中枢神経が後遺症となる(腕の麻痺など)。

ダニ媒介性脳炎を予防するには
予防接種をお勧めします。ワクチンを輸入しておりますので、当クリニックで接種が可能です。
流行地では森林には入らないこと。また、肌を露出しないように長袖、長ズボンをはき、手袋や靴で防具することでダニに咬まれないように注意することが必要です。また、DEET(ディート)の入っている防虫スプレーや虫除け剤を衣類に散布することもお勧めします。※日本で購入可能なDEET(ディート)は成分比率が低いですが、海外では比率の高いスプレーを購入することが出来ます。

 

輸入 ダニ媒介性脳炎ワクチン

1)FSME IMMUN(スイス・バクスター社製)

初回、初回接種後1~3ヶ月後、2回目接種後5~12ヶ月の3回接種で、基礎免疫とします。最初の追加接種は基礎免疫終了後3年目。その後の追加免疫は60歳未満は5年ごと、60歳以上は5年ごと。

Rapid sceheduleがあり、初回、7日後、21日後の3回接種で、基礎免疫とします。1年後にブースター1回で通常接種同様、3年間維持されます。成人用(16歳以上)と小児用(1~15歳)があります。

2)Encepur N FSME(スイス・ノバルティス社製)

初回、2ヶ月後、1年後の3回接種で、基礎免疫とします。最初の追加接種は基礎免疫終了後3年目。その後の追加免疫は50歳未満は5年ごと、50歳以上は5年ごと。

Rapid sceheduleがあり、初初回、7日後、21日後の3回接種で、基礎免疫とします。1年後にブースター1回で通常接種同様、3年間維持されます。成人用(12歳以上)と小児用(1~11歳)があります。


 

2種類のワクチンの比較

ダニ脳炎ワクチンにはノバルティス社製のEncepur N FSMEとバクスター社製のFSME IMMUNがあります。Prymulaらの報告によると、1~11歳の子どもに対するPhaseⅢのデーターにおいて、2回接種後の抗体価を測定すると、FSME IMMUNの方が有意に上昇しました。ただ、3回目は両グループともFSME IMMUNを接種し、抗体保有率は100%になっています。