風疹髄膜脳炎を発症した症例

風疹髄膜脳炎を発症した成人男性の1例

2013年渡航のない25歳の健康な男性が風疹髄膜脳炎を発症しました。発熱、全身の紅斑、けいれん重積発作を発症し、国立感染症研究所へ救急搬送されました。

2月某日より、発熱、両側眼球結膜充血、第2病日には39℃を越える高熱を呈したため、近医を受診しました。おそらく、インフルエンザウィルス感染症を疑ったのだろうと思います。検査陰性で、抗生剤を処方されたのでしょうね。

一般内科医なら、発疹を確認しない限り、風疹なんて疑わないと思います。

2008年4月から2013年3月まで、当時の高校3年生に4期MRワクチンとして、特例措置で接種していました。つまり、2013年当時25歳というのは、この対象年齢ではありません。1989年4月から生後12か月から72か月の乳児を対象に風疹の定期接種が始まっていますが、この患者の接種歴は不明です。