腸チフスについて

腸チフスの発生状況
世界で年間2100万人ほどが罹り、20万人は命を落とすと報告されています。主に、アジア、中東、東欧、アフリカ、中南米などの地域で旅行者の罹患者が集中しています。 A型肝炎の発生地域に類似します。

腸チフスワクチン接種をお勧めする方
危険性の高い地域の旅行者

腸チフスの感染原因と症状
【感染】
食中毒の原因でもあるサルモネラの一種であるチフス菌が水、食物を介して感染することによって発症します。慢性の保菌者になり、帰国後に周囲に感染させる(便中にチフス菌を排泄)。

【症状】
潜伏期間:1~3週間。高熱、頭痛、全身倦怠感、バラ疹、便秘が主な症状。
消化器症状は必発ではないが、しばしば水様性下痢や腹痛がみられる。

腸チフスを予防するには
予防接種をお勧めしますが、流行地では生水や生ものを取らないことや手洗いの励行等の基本的な予防方法は常に心がけて下さい。

旅行に出かける2週間前に接種を受ける。


輸入 腸チフスワクチン Typhim Vi
1回接種、皮下注射或いは筋肉注射、2歳以上。
この不活化ワクチンは、1回の注射により2週間後には免疫ができます。免疫効果は3年間持続します。


輸入 腸チフスワクチン Typbar-TCV

1回接種、皮下注射或いは筋肉注射、生後6カ月以上。
この不活化ワクチンは、世界初の結合型腸チフスワクチンです。多糖体型ワクチンとは異なり、獲得される抗体価も長く持続します。1回の注射により2週間後には免疫ができます。免疫効果は5年間持続します。上記ワクチンから切り替える予定です。