総症例8,060例中何らかの副作用が報告されたのは、1,721例(21.4%)であった。主な副作用は口渇感572件(7.1%)、便秘516件(6.4%)、悪心・嘔吐337件(4.2%)、睡眠障害166件(2.1%)、胃部不快感164件(2.0%)等であった(承認時まで及び再審査終了時までの集計)。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).依存性:本剤の主要な薬理学的特性はアンフェタミン類と類似しており、サルでの静脈内薬物自己摂取試験においては摂取頻度の増加がみられ、精神依存の形成が認められている。イヌでの22カ月間経口投与による慢性毒性試験においては幻覚様異常行動がみられている。この点に関し、ヒトにおける長期投与による依存性・精神症状の発現は明確ではないが、本剤を投与する際は、依存性について留意する(アンフェタミンをはじめとする中枢興奮剤は耐性及び精神依存を形成することが知られている)。
2).肺高血圧症:本剤投与中に肺高血圧症が現れたとの報告があるので観察を十分に行い、労作性呼吸困難、胸痛、失神等の症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).精神神経系:(頻度不明)神経過敏、激越、抑欝、精神障害、振戦、幻覚、知覚異常、不安、痙攣、(5%以上)口渇感、(0.1%~5%未満)睡眠障害、頭痛、脱力感、眩暈、倦怠感、いらいら感、眠気、ふらつき。
2).消化器:(5%以上)便秘、(0.1%~5%未満)悪心・嘔吐、胃部不快感、腹部膨満感、腹痛、下痢。
3).循環器:(頻度不明)頻脈、胸痛、血圧上昇、脳卒中、狭心症、心筋梗塞、不整脈、心不全、心停止、顔面潮紅、(0.1%~5%未満)動悸。
4).過敏症:(頻度不明)そう痒感、(0.1%~5%未満)発疹[このような場合には投与を中止する]。
5).肝臓:(0.1%~5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)。
6).泌尿器:(0.1%~5%未満)排尿困難、(0.1%未満)頻尿。
7).その他:(0.1%~5%未満)口中苦味感、発汗、性欲減退、脱毛、寒気、(0.1%未満)咽頭不快感、月経異常。