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はじめに、2013年ごろから、アメリカCDCにおける、インフルエンザワクチンサーベイランスで、経鼻型インフルエンザワクチン「フルミスト」の効果が徐々に低下してきており、2016年度春、フルミストは、注射ワクチンと比べ、無効であったと報告し、初めてフルミスト接種を『推奨しない』に変更されたことました。本来は、経鼻型というのが正しいのですが、わかりやすいように、これ以降は点鼻型と記載します。

 

カナダのインフルエンザ行政報告2017‐2018(2017年5月27日発表)の点鼻型インフルエンザワクチン言及部分です。

1)6歳未満の児童に対して、点鼻型インフルエンザワクチン(3価型)は従来の不活化ワクチンより効果があったが、それ以上の年齢の子どもに対して、ほぼ同等である。
2)2010~2016年のインフルエンザワクチンの報告を吟味した結果、点鼻型ワクチンの効果は従来の不活化ワクチンに匹敵する。ただ、どちらが効果あるかというのは、データーが少ないので、結論を出すには時期尚早である。
3)2013~2014年の米国の点鼻型4価ワクチンの効果が少なかったという問題は、点鼻型ワクチンに含まれたA/California株は熱に弱いので、配送及び医療機関での管理に原因があったのではないだろうか?

一般の季節型インフルエンザワクチンは皮下注射で行いますが、経鼻型インフルエンザワクチン「フルミスト」は注射針を使わず、痛くありません。2016年の熊本地震による化血研の工場操業停止による季節型インフルエンザワクチンの供給減少が起こり、チメロサールフリーのインフルエンザワクチンの販売が中止されました。

チメロサールは殺菌作用のある水銀化合物で、以前はワクチンに保存剤として、よく添加されていました。しかし、最近では、日本でも、チメロサール( thimerosal )を添加しないワクチンや、チメロサール( thimerosal )を減量したワクチンが増え、チメロサール( thimerosal )をワクチンの保存剤としてできるだけ添加しない方向にあります。その理由の一つとして、チメロサールと自閉症の関連性があります。関連を示す証拠はないものの、因果関係を肯定も否定もできないという理由で、米国の医学協議会(Institution f Medicine : IOM )の予防接種安全性検討委員会は、チメロサールを含まないワクチンの使用を勧告しました。これについては横浜市衛生研究所がホームページにおいて詳細に記載されています。

上記の経過を考え、2017年のシーズンにチメロサールフリーである点鼻型インフルエンザワクチン「フルミスト」を採用することに決定しました。

 

尚、米国疾病管理予防センター(CDC)の予防接種諮問委員会(ACIP)は2018年2月21日、インフルエンザの2018/19シーズンにインフルエンザ経鼻ワクチン「フルミスト(FluMist Quadrivalent)」を米国で再度推奨することを決定しました。

 

点鼻型インフルエンザワクチン「フルミスト」と一般のインフルエンザワクチンとの違い
上記をクリックしてください。