海外赴任時の会社トラブル(2)
会社の不適切な対応のため、犠牲になった症例を報告します。
この患者は千葉県柏市のトラベルクリニックにて、渡航前接種を受け、麻疹、風疹、ムンプス、水痘の抗体検査や麻疹を含むワクチンの接種を勧められました。本人が特に希望せず、麻疹の2回目の接種をせずに出発することになってしまいました。結果的に、麻疹脳炎になり、かなり回復されたものの、未だに後遺症が認められているようです。
2016年に関西空港職員に麻疹が集団発生した例を含め、2017年になって、新潟県、京都府、鹿児島で発生した例の発端すべてがインドネシア、特に、バリ島からの帰国者です。特に、関西空港職員の集団発生例の分析結果では、全員、麻疹ないし麻疹風疹混合ワクチンの1回接種をしていたにもかかわらず、修飾麻疹を発生したようです。インドネシア以外の海外赴任者には関係ない気もしますが、休暇中にインドネシアの訪問したり、インドネシアからの訪問客との接触もありえます。麻疹ワクチンの2回接種を強く勧めます。