麻疹ワクチンや風疹ワクチンは何回接種すればいいの?

大阪府では、2019年現在、麻疹患者は81名に達しています。そのうち、17名、約20%が麻疹ワクチン或いは麻疹風疹混合ワクチン(2回接種)者です。多くの人は、厚生労働省発信の情報「麻しん含有ワクチン(主に接種されているのは、麻しん風しん混合ワクチン)を接種することによって、95%程度の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。また、2回の接種を受けることで1回の接種では免疫が付かなかった方の多くに免疫をつけることができます」をそのまま鵜吞みにしています。これは必ずしも、虚偽ではないですが、十分な抗体価を得ているという意味ではありません。HI法において、麻疹抗体価が8倍以上、風疹抗体価が8倍以上になる率が95%以上ということなのです。

現実の医療現場では、別の結果が公表されています。名古屋の名鉄病院が2010年、24歳から75歳までの平均35歳の241名にワクチン接種した際の抗体陰性率を報告しています。これによると、1回の麻疹単独ワクチンでは、77.8%しか十分な抗体価が得られていません。

この報告をされた、名鉄病院では「麻疹ワクチンを2回接種していても約 10%は免疫がありません。麻疹が不安な人たちの多 くはそれ以外の免疫に関してもあてになりません。この地区の成人の感染症免疫率は、麻疹 12%、風疹 22%、おたふくかぜ 50%、水痘 3%で陰性です。」と発信しています。