新型コロナ罹患不安障害

当院において、新型コロナウィルス抗体検査の問い合わせ及びネット検索が急増しています。そして、実際、検査目的で来院される方も増加しており、検査キットの注文をしております。今の来院予定数であれば、欠品なく検査できると思います。来院患者を分類すると、大きく2つのタイプに分かれます。

1)「新型コロナウィルスになっているのではないか?」症候群

典型的な例は、36℃代後半から37℃代後半の間を変動する微熱、胸痛、頭痛、倦怠感があるが、鼻水・咽頭痛・咳などの呼吸器症状のないタイプです。

背景に、発熱のため、かかりつけ医や近医を受診するが、医師に受診を断られたり、冷たい言葉をかけられた経験があります。そして、会社の同僚や上司から、「発熱があったら、検査をして否定するまで、来社するな!」とか、「咳をしてたら、コロナじゃない?」と言われて心が折れてしまうケースです。

恐らく、諸外国のように、すぐにPCR検査を行えていれば、もっと早い段階で回復できていたのだろうと思います。

2)「家族に新型コロナウィルスを感染させるんじゃないか?」症候群

病院や介護施設、外国人が頻繁に来店するような職場に勤務し、自宅に高齢の家族や子供がいる家庭を持っている方です。

こういった方は新型コロナウィルス抗体を持っていれば、「もう感染しない。」から、抗体があるかどうかを確かめに来られます。

残念ながら、新型コロナウィルス抗体は中和抗体(感染防御がある)か感染抗体(人に感染させるウィルスを排出している)かはまだ分かっていません。そのため、抗体を検査する意味合いはありません。